サイクリング

サイクリングのトレーニング方法を目的別に徹底解説|筋トレ方法から自転車ダイエットまで

これから本格的に走りを楽しみたいと考えているロードバイク初心者の方には、サイクリングのトレーニングがおすすめです。

コツを掴みながら走行練習を行うと、短期間で長距離走行も可能。

また、今回の記事ではレース参加用だけではなく、自転車ダイエットや筋トレ方法も解説します。

それぞれの目的にあわせてプランと目標を決め、サイクリングトレーニングを行っていきましょう。

【初心者~中級者用】短期間で長距離走行も可!クロスバイク向けサイクリングトレーニングプランを組もう

それでは、クロスバイク初心者の方のために、短期間で長距離が走れるようになるサイクリングトレーニングプランの作り方について解説していきます。

プランの作り方

時間数からコースの設定をする

サイクリングのトレーニングコースの設定は、「時間数」から行います。

最初は3時間以上走行できるトレーニングコースを設定し、実践していく中で持久力を養ってくてださい。京都の美山などがおすすめです。

3時間程度の走行で負荷が少なくなってきたら、徐々に時間数を伸ばし、さらに鍛えていくようにしてください。

ご紹介したような、長距離を長時間かけ、ゆっくりと走行するトレーニング方法のことを「LSDトレーニング」と呼びます。

コース設定の条件は「休憩なし」と「道の平坦さ」

サイクリングのトレーニングコースを設定するときの条件は、「休憩なしで走れること」と「道が平坦であること」です。

ただし、休憩なしとは言え、体に負担がかかりすぎることはよくありません。

なるべく斜度の低い平坦な道を選び、走行中に会話ができる程度の負荷をかけ続けることが理想です。

慣れてきたらインターバルトレーニングを取り入れる

3時間程度のトレーニングに慣れてきた中級者の方は、次に「インターバルトレーニング」に取り組んでください。

インターバルトレーニングとは、下記のように全力走行と休息を繰り返すトレーニングのことで、持久力アップ・筋力アップ・脂肪燃焼の3つの効果が得られます。

  1. 全力で20~30秒間に渡り走行する
  2. 休息できる程度の速度で数十秒間走行する
  3. 1~2を5~10セット行う

インターバルトレーニングの具体的なやり方は難しくありませんが、体への過度な負担を避けるために1週間に2~3回程度に留めておきましょう。

トレーニング効果を実感するには食事も気をつけて

サイクリングによるトレーニング効果を実感するためには、食事の内容にも気を配る必要があります。

ロードバイクなどでトレーニングを行う前は、糖質を含んだ高カロリーな食事でエネルギーを補充し、トレーニング後は糖質とタンパク質を含んだ食事で、失われたエネルギーと筋肉を回復させるようにしてください。

運動不足解消&免疫力アップ効果も!室内で行う「LSDトレーニング」

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屋外でのトレーニング方法をご紹介しましたが、室内でトレーニングが行えれば、天候を気にすることなくいつでもトレーニングが実践可能。

そこで、室内でできるLSDトレーニングのやり方について解説していきます。

LSDトレーニングのやり方

サイクルトレーナーの種類

室内でトレーニングを行うためには、「自転車用のローラー台」を使います。

ローラー台とは、ロードバイクの後輪を固定することで、タイヤ接地面に負荷をかけられるトレーニング器具のこと。ローラー式の器具は、主に次の3種類にわけられます。

タイヤドライブ式

「タイヤドライブ式」は、固定ローラー式器具の中で最もポピュラーなタイプ。

後輪を固定ローラー台に固定すると、磁力もしくはオイルの粘性で負荷がかかるようになり、タイヤで樹脂のローラーを動かして疑似走行します。

ポピュラーなタイプだけあり商品数は豊富ですが、タイヤの減りが早くなることに注意が必要です。

リムドライブ式

「リムドライブ式」の固定式ローラーは、タイヤドライブ式とほぼ変わりませんが、負荷をかける場所がタイヤドライブ式とは異なります。

リム部分に負荷をかけることからタイヤの減りは少ないものの、駆動音が大きめで、リムの消耗が激しくなるという点がデメリットです。

ダイレクトドライブ式

「ダイレクトドライブ式」の固定ローラー台は、アセットスプロケットを移植して固定する仕組みとなることから、タイヤやリムの消耗を気にする必要がありません。

ただし、他の種類と比較して価格が高額であることから、高性能で本格的なローラーが欲しいという方におすすめします。

固定式ローラーでの練習方法&注意点

固定式ローラーを使用してサイクリングのトレーニングを行うなら、トレーニング効果をより高めるために、次の6つのポイントを意識した練習法を実践するようにしてください。

ウォームアップ・クールダウンを行う

どのスポーツでも言えることですが、ウォームアップとクールダウンをしっかりと行うことは非常に大切です。

トレーニング効果を高めてくれるだけでなく、怪我や過度の疲労を防ぐ効果も期待できるため、ストレッチや準備体操を10分以上行ってから始めましょう。

段階的に運動強度と負荷を上げていく

トレーニングはいきなり高強度のトレーニングを行うのではなく、段階的に運動強度と負荷を高めていくようにしてください。

まずは少し息が乱れる程度の強度から始め、心肺機能の強化が実感できたら、自分の体力を確認しながら、1段階上の運動強度と負荷のかかるトレーニングに挑戦することが大切です。

サイクルごとのトレーニングメニューを作る

常に同じトレーニングメニューを行うのではなく、1週間のサイクルごとに、運動強度の強弱をつけたメニューを組み立てると効果的です。

パワーを使うトレーニングをした翌日は、回復期として低強度のトレーニングをするなど、体力と筋肉を回復させる期間も設けるようにすると効率的に鍛えられます。

メニューは体調により変更する

トレーニングメニューは定期的に見直して、体調により柔軟に変更するようにしてください。

前項で解説した「サイクルごとのメニュー」にも関連しますが、疲労が蓄積しているときは軽めのメニューを実践したり、完全休養したりするのもおすすめです。

体調に合わせて見直しを行うためには、毎朝の心拍数が目安になるため、測定する習慣をつけるとわかりやすくなります。

深く呼吸をして酸素を取り入れる

サイクリングのトレーニングでは、深く呼吸を行った方が心肺機能向上に効果的です。

意識的に深く呼吸を行うことで、酸素摂取量が増え、体内の老廃物の排出と体力向上への効果が期待できます。

ケイデンスを意識しながら行うとより効果的

サイクリングのトレーニングでぜひ意識してほしいことは、「ケイデンス」です。

スピードメーターよりケイデンスを重視するようにし、初心者であれば1分間で80~90回転を目標にしたいところ。

ケイデンスを意識しながらトレーニングをすることは、バイクのスピードアップのために大変効果的で、行っていくうちにお尻が跳ねない限界点も伸びていくはずです。

ロードバイク初心者にもおすすめ!スポーツ自転車を使ったダイエット方法

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それでは次に、ロードバイク・クロスバイク初心者でも取り組める、自転車ダイエットの方法をご紹介していきます。

消費カロリーや期待できるダイエット効果を確認し、ダイエット成功への道を歩みましょう。

小見出し

ロードバイク・クロスバイク走行時の消費カロリーは?

ロードバイクやクロスバイク、ママチャリで自転車トレーニングを行ったときの消費カロリーは、自転車の種類や時速により異なります。

自転車の種類 平均時速 消費カロリー
ママチャリ 12~19km/時 365kcal
クロスバイク 18~25km/時 428kcal
ロードバイク 20~30km/時 756kcal

上の表では体重60kgの人と仮定して消費カロリーを算出していますが、スポーツバイクの消費カロリーは比較的多く、ダイエットには理想的な運動だと考えられます。

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有酸素運動であるサイクリングはダイエット効果大!

サイクリングは「有酸素運動」に該当します。

有酸素運動とは、比較的低強度で、糖と脂肪を燃焼させながら酸素を使用する運動のことです。

つまり、有酸素運動は「脂肪燃焼効果が高い運動」ということ。

蓄積された体脂肪や、脂肪の素となる糖質を燃焼させるためにも、有酸素運動であるサイクリングをおすすめします。

サイクリングの消費カロリー

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それでは、スポーツ用自転車でダイエット効果をより高めるための、ダイエットメニューの5つのポイントについて解説します。

ストレッチをしてから走行する

ウォーミングアップであるストレッチをすることにより、体が温まって脂肪が燃焼されやすくなるだけでなく、酸素が効率的に使われるようになることで、エネルギーの代謝が促進されます。

左右反対側も含め、10分以上のストレッチを行ってからトレーニングを始めましょう。

30分以上の走行をする

有酸素運動は、始めてから20分間は体内の糖を燃焼させます。

そして、20分以上経過した頃から体内の脂肪を燃焼させ始めることから、1日に30分程度の走行を行うことでダイエット効果はアップ。

「20分以上の運動」は1日の中で計算されるため、「1回10分×3セット」のサイクリングでも、30分間の有酸素運動となります。

フォームを崩さない

「サイクリングのフォーム」を崩さないように走行したほうが、筋肉が効率的に使われ、ダイエット効果が高まります。

理想的な姿勢は、腰をしっかりと伸ばしたサイクリングの前傾姿勢であるため、ハンドルを持つ手とサドルの高さが同等になるように自転車を調整しましょう。

心拍数・ペダルの回転数を一定にする

脂肪燃焼効果を高めるためには、心拍数とペダリングを一定に保つことが大切。

呼吸が苦しくなるほどの運動は効率的ではなく、会話ができる程度の軽い負荷をキープしながらトレーニングをするようにすることが基本です。

ギアは軽めに設定する

ギアを重く設定すると、筋肉を肥大させる「無酸素運動」になってしまうため、ギアは軽めにしてください。

筋肉増強ではなくダイエット効果を狙うなら、重めのギアではなく、軽めのギアで長時間のトレーニングをした方が効果的です。

ジムでできるサイクリングトレーニング&筋トレ強化法

ジムでできるサイクリングトレーニング&筋トレ強化法

ダイエット効果の次は、スポーツジム・トレーニングジムで実践する自転車トレーニングと、筋力強化のための筋トレ方法についてご紹介します。

サイクリングのスピードアップ・持久力アップのためには、筋肉をつけることも必要です。

ジムでできるトレーニング

エアロバイク:脚・腹筋の筋力強化に効果的

エアロバイクは消費カロリーも大きいですが、脚や腹筋の筋力を強化するために効果的な運動です。

負荷を大きくすると脚の筋肉への負担が大きくなるため、より筋力増強効果が期待できます。

ブレンダーボトルなどの携帯用のボトルにプロテインを入れて常備しておくと良いかもしれません。

フリーウエイト:体幹を鍛えバランス感覚の向上が狙える

フリーウエイトはトレーナーから学ぶ必要がありますが、体幹やインナーマッスルが鍛えられること、バランス感覚が磨かれることという2つのメリットがあります。

自転車でスピードを出して走るためには、バランス感覚が必要です。そしてバランス感覚を保つためには、強固なインナーマッスルが必要。

もちろん、全身のアウターマッスルも鍛えられますが、フリーウエイトにはサイクリングに必要な「バランス感覚を向上させる」という効果が期待できます。

水泳:心肺機能強化と柔軟性アップ

サイクリングのトレーニングとしては意外かもしれませんが、「水泳」を行うこともおすすめです。水泳のトレーニング効果は、心肺機能強化と上半身の柔軟性アップ。

浮力により体や関節への負担が少なく、休息日のトレーニングとしても利用できるうえに、体力づくりに適した運動です。

ランニング&ウォーキングにもおすすめ!自転車トレーニングで活用したいトレーニングアプリ

ランニング&ウォーキングにもおすすめ!自転車トレーニングで活用したいトレーニングアプリ

サイクリングのトレーニングを効率的に進めていくためには、サイクルコンピューターやトレーニングアプリを利用することをおすすめします。

トレーニングに適したアプリは数々ありますが、「Endomondo」は無料で利用でき、ワークアウトの時間・距離・ペース・速度・消費カロリーなどを確認できる優れたアプリです。

屋外での利用ではGPSのトラッキングに対応しており、1kmごとにフィードバックが得られるというシステム。

サイクリングのトレーニングを楽しく、効率的に行っていくためには、Endomondoのようなアプリを1つ、インストールしておきましょう。

目的ごとのロードバイクトレーニングで体力増強&ダイエット効果を得よう

目的ごとのロードバイクトレーニングで体力増強&ダイエット効果を得よう

今回の記事では、目的ごとにサイクリングのトレーニング方法をご紹介しましたが、ロードバイクでのヒルクライムなどを行えば、50歳以降からでも、トレーニングで体力をつけていくことは可能です。

ロードバイクでのトレーニングを行うときは、目的に応じてプランを決め、ご自身の体力や経験値に応じた距離から始めることが大切。

体にとって無理のないようにさまざまなトレーニング情報を集め、心拍数を測定しながら、楽しくサイクルスポーツを実践していきましょう。

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