サイクリング

サイクリングの補給食を考える!必要な栄養素やコスパの良いおすすめ商品とは?

長時間に渡る本格的なサイクリングに出かけるなら、「補給食」は絶対に持参したい必需品です。

サイクリングの消費カロリーは大きく、特にロードバイクともなればかなりのもの。何も食べずに走り続けることは危険です。

そこで、サイクリング初心者の方のために、多くのサイクリストや自転車レース選手から支持されている補給食をご紹介。

安心・安全なロードバイクライフのためには、補給食を制することが欠かせません。

サイクリングで「補給食」が必要とされる理由

ロードバイクなどのサイクリングで長距離を走行する際には、必ず補給食が必要だとされますが、食べ物なら何でも良いというわけではありません。

補給食が必要とされる理由と、必要な栄養素について解説します。

補給食の必要性

補給食の目的はサイクリング中のハンガーノック予防

ロードバイクなどで長距離サイクリング中に補給食が必要だとされる理由は、エネルギー不足になると「ハンガーノック」と呼ばれる状態になる可能性が高まるからです。

ハンガーノックとは、低血糖により体が動かなくなることもある症状。

体内のエネルギーが不足して、バイクをこぐこともできなくなってしまってはその場から動けなくなってしまいます。

「ツールドフランス」などに出場するプロのライダーであれば、1日8,000kcalものエネルギーを消費すると言われています。

一般のサイクリストはさすがにそれほどの消費量とはならないでしょうが、サイクリングにおける補給食の必要性がよくわかる例です。

補給食に必要な5つの栄養素

ハンガーノック予防のために必要な補給食。サイクリング中・トレーニング中に摂取するべき5つの栄養素を知って、適切な補給食を選べるようにしましょう。

糖質

消化・吸収されると、そのままエネルギーとして活用されるのが糖質です。

疲労回復とハンガーノック予防にとって最も必要となる栄養素であることから、エネルギー摂取方法として即効性のある、糖質が多く含まれている食べ物が適していると言えます。

アミノ酸

アミノ酸とはタンパク質が分解された形のこと。筋肉や内臓などを作る原料となることから、クロスバイク走行中に損傷した筋肉を修復するために役立つ栄養素です。

また、体内の糖質が不足した際には、エネルギー源として活用されることもあります。

ビタミンB群

ビタミンB群には、糖質・脂質・タンパク質を代謝させる働きがあります。

そのため、糖質や脂質、アミノ酸を単体で摂取しても、ビタミンB群を摂取しなければ効率的にエネルギー化させられません。

ロードバイクなどのスポーツ自転車に乗るなら、ビタミン補給も意識してください。

クエン酸

クエン酸は気分をリラックスさせ、筋肉疲労を軽減する効果がある成分。

ただし、クエン酸の疲労回復効果は一時的なものではなく、他の栄養素をエネルギーとして効率的に活用するためだとも考えられています。

マグネシウム

マグネシウムも疲労回復に役立つ栄養素。

マグネシウムが欠乏すると身体に疲労や脱力感が現れやすくなりますが、発汗によって失われてしまうため、運動中は積極的に摂取するようにしてください。

水分摂取も忘れないように

サイクリング中は5つの栄養素だけでなく、水分の摂取も忘れてはいけません。

サイクリングとしていると想像以上に汗をかき、無意識のうちに水分不足に陥りがちです。

例え20~30kmの短距離サイクリングであっても、サイクリングボトルを携帯して、こまめに水分や電解質を摂るようにしましょう。

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サイクリングの補給食は主に3種類にわけられる

サイクリングでよく用いられる補給食は、一般的に3つの種類にわけられます。

それぞれがどのような特徴やメリット・デメリットを持っているか把握し、より使いやすいと思うものを選んでください。

補給食の種類

ジェルタイプ

「ウイダーinゼリー」のような、パック詰めされたタイプのエネルギーゼリー。

噛まなくても飲むだけでエネルギー補給が行なえ、体内での吸収が早いことから、エネルギー回復までのスピードは早いですが、重量がありかさばることが難点となります。

固形タイプ

「カロリーメイト」や「ソイジョイ」など、お菓子のように固形になっているタイプです。

バー状になっているので食べやすく、携帯性が高いうえに満腹感が得られることがメリットですが、チョココーティングされているものは、溶けやすく夏場は適しません。

顆粒タイプ

「マグオン」などに代表される顆粒タイプ。

水に溶かして飲むだけで手軽にエネルギー補給が行なえ、携帯にも便利ですが、水に溶かす手間がかかります。

また、水分であることから満腹感は得にくく、他のタイプに比べて商品の種類が少ないことがデメリットです。

種類別・目的別に徹底解説!サイクリングでおすすめの補給食はコレだ!

それでは、サイクリングにおすすめの補給食を、実際に販売されている商品の中からご紹介します。

補給食のタイプ別に、それぞれ3商品をピックアップしました。

おすすめの補給食

【ジェルタイプ】手軽にエネルギーチャージできる定番補給食

まずは、スポーツ中のエネルギー補給手段として定番のジェルタイプから、3つのおすすめ商品を見ていきましょう。

アミノバイタル パーフェクトエネルギー

1つあたり180kcalのエネルギーを摂取でき、さらにアミノ酸が含まれていることから筋肉の修復に効果的。

また、含有されている「アラニン」と「プロリン」は、エネルギー源となりやすいアミノ酸であることから、長時間のサイクリングにおけるエネルギー補給に最適です。

ウイダーinゼリー エネルギー

「ウイダーinゼリー エネルギー」も、1つあたり180kcalのエネルギーを補給できます。

コンビニで販売されているので、自宅からの荷物を少しでも減らしたいという方におすすめ。ビタミンB群とクエン酸が含まれていて、常温でもおいしく食べられる味付けになっています。

パワープロダクション ワンセコンドCCD ジェルドリンク

1つあたり165kcalと他のジェルタイプに比べて低カロリーですが、重量は他の種類の半分以下。

携帯しやすいことがメリットです。また、クエン酸が豊富に含まれていることから、疲労回復にも効果的。水に溶かして飲むこともできます。

【固形タイプ】少量でカロリーが摂取できる補給食

次に、食事の満足感が得られる固形タイプの補給食をご紹介します。

固形タイプは他にもさまざまな商品が販売されているので、ぜひお好みのものを探してみてください。

クリフバー

自然食品を使用している固形タイプの補給食。配合されている栄養素のバランスが良く、糖質のほか、タンパク質、ビタミン、ミネラルに加え食物繊維も豊富で、日常的にも利用できそうです。

ただし、販売されている店舗が限られることから手軽さには欠けます。

カロリーメイト

固形タイプの補給食として定番の「カロリーメイト」。

どこのコンビニでも購入できて手軽ですが、クッキータイプなので水分と一緒に食べる必要があります。

1箱あたり400kcalを摂取でき、マグネシウムやビタミンB類など幅広い栄養素を摂取可能です。

井村屋のスポーツ羊かん

井村屋から発売されている「スポーツ羊かん」は、体を動かしたときのカロリー摂取に最適な栄養素が配合されています。カロリーは1個あたり171kcal。

ご飯一杯分のエネルギーが補給できるうえに塩分も配合されているので、熱中症対策としても役立ちます。

【顆粒タイプ】水に溶かすだけで手軽に栄養補給できる補給食

次に、水などに溶かして飲む「顆粒タイプ」の補給食をご紹介します。

咀嚼の必要がなく手軽なので、水分補給用の飲み物にあらかじめ溶かしておけば、いつでもエネルギー補給が可能です。

マグオン

「マグオン」はマグネシウム補給用のサプリメントです。

1袋に200mgのマグネシウムが含まれていますが、原材料はブドウ糖や果糖がメインとなっていることから糖質摂取にも役立ちます。

クエン酸やビタミンB群も入っていて、スポーツ用補給食として万能です。

粉飴

デンプンを基本材料とした「粉飴」は、豊富な糖質を素早く摂取できることからサイクリスト向け。

糖質でありながら味はほとんどなく、お茶などに溶かして飲むこともできます。

甘いものが苦手な方でも、粉飴なら味覚的な抵抗が感じられません。

アミノバイタル GOLD

ジェルタイプでも人気の「アミノバイタル」シリーズからは、顆粒タイプも初日されています。

スポーツで役立つとされているアミノ酸「BCAA」を豊富に配合させており、サイクリング後の補給食として最適。ただし、エネルギー補給は他の補給食で行いましょう。

【良コスパ】コンビニで購入可能!リーズナブルな補給食

ここからは、コンビニで購入できる補給食について解説していきます。

価格が安く、エネルギー補給としても適した食品をピックアップしました。

ただし、昨今ではウイルス感染拡大防止のため、サイクリストもコンビニに立ち寄る際には、マスクを着用することが推奨されています。

コンビニで補給食を購入する予定なら、マスクを用意しておきましょう。

チョコチップスティックパン

コンビニで購入できる「チョコチップスティックパン」は、片手で手軽に食べられて、非常にカロリーが高いことから補給食として適しています。

1本あたりのカロリーは約100kcal。価格も安く、現地調達できることも人気の理由です。

バナナ

バナナには、エネルギー補給に欠かせない糖質だけでなく、各種ビタミンや、汗をかくと失われるカリウムも含まれています。

食べたときの満足感も高く、プロのライダーチームも補給食として活用するバナナ。

カロリーは1本あたり180kcalが平均的です。

塩飴・クエン酸飴

食事の満足感にこだわらなければ、塩飴やクエン酸飴も補給食となりえます。

咀嚼する必要がなく、スポーツバイクでの走行中も口の中に入れておくことが可能。

ほぼ100%が糖質であるうえに、ナトリウムやクエン酸なども補給できます。

【スイーツ】おいしくエネルギー補給!スイーツ好きにおすすめの補給食

最後に、補給食として活用できるスイーツをご紹介します。

コンビニで手軽に購入することができ、味もおいしく、エネルギー補給食としても使える優秀なお菓子です。

ブラックサンダー

GI値の高いチョコレートを使っていて、お腹も満たすことができ、価格も安い「ブラックサンダー」。

費用対効果に優れた補給食だと言えますが、チョコレートなので携帯すると溶けてしまう可能性があります。

休憩中にコンビニに立ち寄り購入するほうが現実的です。

アイスクリーム

アイスクリームも補給食として優秀なスイーツ。特に夏場は、アイスクリームの冷たさに身も心も疲れも癒やされます。

特におすすめなのは、カロリーが高く、ナトリウムも含まれているハーゲンダッツです。

羊羹

羊羹は、ヒルクライムを行うサイクリストからも高い人気を誇る補給食です。

糖質がたっぷりと含まれていてエネルギー補給に最適で、塩羊羹であれば熱中症予防にも効果的。

さらに、チョコレートと違い溶けにくく、手軽に食べやすいと多くのメリットを持ちます。

【Q&A】サイクリング補給食の疑問を解決!

ロードバイク走行に適した補給食や、補給食を摂取する必要性についてご紹介してきました。

ただし、補給食についてまだ疑問を持っている方も多いはず。

そこで、サイクリングの補給食における「よくある質問」にお答えしていきます。

サイクリング補給食の疑問

サイクリング中に補給食を食べるタイミングと頻度は?

補給食を食べるタイミングは、補給食の種類により異なります。

固形タイプは消化・吸収速度に時間がかかることから、サイクリング前半に食べると効果的。

反対に、すぐにエネルギーとして活用可能なジェルタイプや顆粒タイプであれば、サイクリング後半に食べることで効率よく疲労回復が行なえます。

ロングライドでのBCAA摂取のポイントは?

「BCAA」は筋肉のエネルギーとして活用される必須アミノ酸のこと。

ただし、効果を実感するためには摂取するタイミングが重要で、サイクリングを始める30分前に取り入れると最大限の効果を得られると言われています。

日本一周、自転車旅などのロングライドであれば、途中で摂取することも効果的です。

補給食の収納場所に困っています。どこに収納するべき?

スポーツ用自転車に乗るときは、できる限り荷物を少なくしたいもの。

ロードバイク走行中の邪魔にならないように持ち運ぶためには、補給食をサイクルジャージのバックポケットに収納するか、サドルバッグ、フレームバッグ、トップチューブバッグなどのツールを自転車屋で用意しましょう。

ジェルタイプの補給食をバックポケットに入れておけば、ライド中にエネルギー補給をすることもできるようになります。

補給食を自作するときにおすすめなのは?

ロードバイク走行で補給食を自作するなら、やはりおにぎりがおすすめ。

脂質が含まれていると消化・吸収の速度が遅くなりますが、おにぎりであれば脂質はほとんど含まれません。

また、梅干しや塩などを混ぜれば、糖質と塩分の両方を摂取可能。持ち運びやすく食べやすいこともメリットです。

補給食を食べた後のゴミはどうする?どうやって持ち帰る?

補給食を食べた後のゴミは、自宅まで持ち帰って捨てるのが基本ですが、近くにコンビニなどがあれば捨てさせてもらうのもひとつの方法です。

食後のゴミは食前より小さくなるので、持ち運びに不便さを感じることはないでしょうが、ベタつきが気になる場合はボトルの水で洗浄し、ポケットに入れて持ち帰りましょう。

もしニオイが気になる場合は、次亜塩素酸水などの自転車グッズで消臭することをおすすめします。

サイクリングに補給食は必須!吸収効率と食べやすさを重視して選ぼう

長時間に渡るサイクリングやヒルクライムなどでは、ハンガーノック予防のために補給食は必要不可欠。

ただし、補給食の種類により消化・吸収の速度などは異なるため、状況に応じた食べ物を選択するようにしたいものです。

もちろん、含まれている栄養素や食べやすさ、コスパの良さなども重要。

ご紹介した補給食を参考に、あなたにとっていちばん活用しやすいと思うものを選んでください。

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