登山・山歩き

登山は自己責任!?危険を避ける!他力本願にならない遭難対策

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今回は遭難対策をテーマに取り上げます。過去の記事では登山における危機管理として、エマージェンシーグッズの用意や情報収集の必要性を述べてきました。

これらが遭難を予防するための施策だったのに対し、今回の内容は「遭難してしまった場合」に備える対策です。

どんなに万全と思われる装備を用意しても、例えば天変地異や災害の発生時には効果がない場合があります。

このような場合は特定の誰かを責めることはできません。せめて被害を最小限に抑え、補償を受ける権利があれば行使するということに尽きます。

もしもの事態を想定するのが危機管理です。不運にも遭難が現実のものとなった場合も想定し、手を尽くしておきましょう。

登山計画書の作成と提出

遭難時の命綱になり得るのが「登山計画書」です。

これは登山計画の概要を公的に提出し、遭難など有事の際に捜索活動の手がかりとするためものです。

登山計画書に記入する内容は、プランニングの段階で設定した3W1Hの情報(いつ・どこへ・誰と・どうやって)をそのまま記述すればOKです。

補足情報として、ザックやウェアの色もあればなお良いでしょう。緊急連絡先として、家族の連絡先も記載します。

作成した計画書は複製し、3部用意します。1部は登山時に携帯し、もう1部は提出用に、残る1通は家族に渡しておきましょう。

家族には「下山予定日を過ぎても帰らず、連絡もない場合は翌日警察に連絡をする」というように、前もって取り決めをしておくとよいでしょう。

登山計画書の提出先は主に登山口の受付ポストですが、ポストがない山も稀にあります。

そこで、近くの警察署や交番に提出すればより確実といえるでしょう。

山岳保険とは

遭難の結果、自力で下山できず救助された場合、捜索や搬送の内容に応じて費用が発生します。

請求先は救助された本人、もしくは家族です。この費用は高額である場合が多いため、保険で賄うことが推奨されています。これが山岳遭難対策制度、通称「山岳保険」です。

登山の経験を積み、スキルが向上してきたらより強い刺激やスリルを求め、難易度の高い山やコースに挑むのは自然なことです。

しかし、その分危険やリスクも伴います。そこで山岳保険の出番です。

一口に山岳保険といっても、期間や山行スタイルによって料金体系が異なり、補償の内容もプランによって大きく変わります。詳細は下記の通りです。

山岳保険の詳細

短期・長期プラン

山岳保険には期間に応じたプランがあります。最短で1日限りのプランもあれば1年、3年など長期のプランもあります。

1日単位の保険料で見れば長期プランの方が割安ですが、登山が年に数回程度の頻度であれば短期プランで十分という場合もあるでしょう。

山行スタイルによる分類

山岳保険の料金は期間だけでなく、山行スタイルによっても異なります。

アイゼンやピッケルを使う冬山登山や、ロープを使った登攀など命の危険を伴う可能性が高い山行スタイルに対する保険料は割高です。

これに対し、一般的な山歩き・ハイキングに分類される山行スタイルに対しては前者より割安といえます。

補償の内容

捜索・救助費用のみ補償する保険が基本プランで、それ以外についてもカバーするのがオプションです。オプションの内容は次の3種類に大別されます。

死亡・後遺障害保険金

遭難によって死亡した場合、あるいはけがで後遺症が発生した場合に支払われる保険金

入院・通院費用

遭難事故により入院・通院、あるいは手術などが必要となった場合の費用

個人賠償費用

自分の過失で他者に損害を与え、賠償責任を問われた場合の費用

まとめ

登山のスキルだけでなく、装備や道具、そして遭難対策についても正しい知識を身につけておく必要があります。

例えば保険未加入のまま個人に対する損害賠償の話になった場合、費用を捻出できないとなれば社会的に責任を取れないということになってしまいます。正に「無知は罪なり」という恐ろしい例です。

つまり、技術だけ秀でていても上級者とはいえないのです。

正しい知識と見識を持ち、心技体が揃った人間的にも優れた人物こそが登山上級者と呼ぶに相応しいでしょう。

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