登山・山歩き

【登山用コンパス】どうやって使うの?難易度が低い山でも道迷いのリスクを回避する基本的な使い方

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地図とセットで登山に必要なものが「コンパス」です。

コンパスがなければ山の中で方位を知ることはできませんし、地図から現在地を割り出すこともできません。

道迷いを避けるための必需品として必ず持っておきたいアイテムです。

そこで今回は、コンパスの種類や基本的な使い方に加えて、初心者の方におすすめの製品をランキング形式でご紹介します。

絶対に必要?登山におけるコンパスの必要性とは

登山者の多い登山道に行くと、方角を示す標識がたくさん設置されています。

そのため、「コンパスの必要性はないのでは?」と考えている方もいるのではないでしょうか?

しかし、コンパスが真価を発揮するのは、地図と組み合わせたときです。

地図を正しく読み、正しい方角を知るためにはコンパスが欠かせません。

整備が行き届いている登山道ではコンパスを使わなくても良いこともあります。

しかし登山ルートが曖昧な山や作業道の多い山では、正しい方角がわからないことで道迷いに発展するリスクは非常に高くなります。

そのため、コンパスの使い方を知り、活用できることは安全にアウトドアをするために必要不可欠なことなのです。

登山用のコンパスには4つの種類がある

登山用のコンパスには4つの種類があります。

それぞれに特徴が異なっているため違いを比較して、用途や目的、自分に合っていることなどを基準に選ぶようにしましょう。

地図読みに最適な「マップ用コンパス」

「マップ用コンパス」は、プレートが透明のプラスチックでできていて、地図の上に乗せて使えることが大きな特徴。

プレートには目盛りがついていて、方角の確認や目的地までの距離を知るために最適なタイプです。

精密さが魅力の「レンザティック式」

「レンザティック式」というコンパスは、軍事用としても使われるほど精密さが高いコンパス。

他のコンパスよりも目盛りが細かく、正確に角度を割り出せる反面、使いこなすことが難しく重量があることがデメリット。

搭載されたレンズを使って目標と照準線、照門を合わせれば、進むべき方角も割り出せます。

見やすく情報量が多い「デジタル式」

「デジタル式」はその名の通り、画面がデジタル表示になっているコンパスです。

センサーによって、位置情報や気温、湿度などの情報を取得するので、初心者の方でも使いやすく感じられるはず。

ただし、電池駆動式であるため、電池がなくなると使えません。

方位磁針だけの「簡易タイプ」

「簡易タイプ」は方位磁針のみで構成されていて、方角だけがわかるタイプ。

地図から距離を割り出すなどの機能はついていないため、他の種類のコンパスを補助するアイテムとして使うことがおすすめです。

ハウジングは「オイル式」と「ドライ式」の2種類

ハウジングによって「オイル式」「ドライ式」とさらに2種類にわけられる登山用コンパス。

ハウジングというのはコンパスの内部のことで、液体が入っているか、空気が入っているかによって使い勝手が変わります。

安定性がある「オイル式」

オイル式はハウジングにオイルや水などの液体が入っているコンパスのこと。

針がブレにくく正確であることが最大の特徴ですが、気温が低くなると使用できません。

オイルは気温が低くなると粘度が増すため針の動きが鈍くなり、水は凍ると全く使えなくなってしまうためです。液体式コンパスとも呼ばれます。

季節を問わず使える「ドライ式」

ハウジング内に空気が入っているドライ式は、オイル式よりも安価で、季節や気温を問わず使えることが魅力です。

ただしオイル式よりも正確さに欠け、針に安定性がないことがデメリット。落としたときに壊れやすいのもドライ式の方です。

登山用コンパスの選び方と注意点

登山用コンパスの種類を把握したら、次は実際の選び方と、取り扱いの注意点について確認していきましょう。

これらのポイントを抑えれば、自分の用途に合ったコンパスを、正しく使えるようになるのでよく覚えておいてください。

ベースプレート付きのものを選ぼう

登山で使用するコンパスとしておすすめなのは、ベースプレートがついたマップ用コンパス。

登山地図と組み合わせて使えるため、方角確認、現在地確認、地図読みと広い用途で使えます。

マップ用コンパスのベースプレートを使えば、磁北とのズレを確認することも可能です。

冬山以外ならオイル式がおすすめ

オイル式コンパスを説明する項目でもお話したように、オイル式は気温が低くなると使えなくなります。

そのため、冬山では使えませんが、その他の山では安定性の高いオイル式がおすすめです。

山の難易度が高くなるほどコンパスの正確さが求められるため、多少価格が高くとも、安定性のあるオイル式を使いましょう。

収納はすぐに取り出せるところに

コンパスはザックの中に収納するのではなく、いつでもすぐに取り出せるようにして持ち歩くことが基本です。

ザックの中に収納すれば、圧力によって破損するリスクも。紐をつけて首から下げたり、ウエストポーチの中に入れたりすれば破損の可能性も低く、すぐに取り出して使うことができます。

強い磁気に近づけないこと

コンパスは強い磁気によって狂います。普段から強い磁気を発するものに近づけないように注意してください。

特に、日常的に使用しているスマホは強い磁気を発しているので、コンパスから半径30cmは遠ざけて使うようにしましょう。

登山でのコンパスの使い方をマスターしよう

それでは、実際に登山でのコンパスの使い方を解説していきます。コンパスの使い方を知っていなければ、登山で持っていても役に立ちません。

事前に練習をして、いざというときにすぐに使えるようになっておくと安心です。

コンパスの基本的な使い方

コンパスで方角をはかるときは、コンパスを胸の前に持ってきて、目標に対してまっすぐ向けることが基本です。

ベースプレートについている矢印が人の反対方向、目標に対して向くように持ちます。

進行方向を確認する方法

地図上で確認した方角から、自分が進むべき方向を確認するための方法です。

  1. 地図の現在地と目的地間にコンパスの長い方の側面を合わせる
  2. リングの矢印が磁北線と平行になるようにリングを回す
  3. コンパスを胸の前で持ち、体を回す
  4. リング内の矢印と磁北線が重なったら体を止める
  5. ベースプレートの矢印が向く方向が進行方向

現在地を確認する方法

尾根・登山道にいるときに、山や山小屋などの目標物から、地図上で現在地を確認するための方法です。

  1. コンパスを胸の前に持ち、ベースプレートの矢印を目標物に合わせる
  2. リングの矢印が磁針と合うようにしてリングを回す
  3. コンパスの長い方の側面角が目標物に合うように地図上に置く
  4. 目標物を中心にコンパス自体を回す
  5. リング内の矢印と磁北線が平行になったら止める
  6. コンパスの長い方の側面で目標物から延長線を引く
  7. 延長線と尾根・登山道が交差したところが現在地

この方法では、尾根・登山道にいるときの現在地しかわかりません。

しかし、目標物が2つあれば、解説した方法でそれぞれの目標物からの延長線を引き、交差した位置で現在地を確認できます。

対象物を地図から割り出す方法

現在地から見えている山や山小屋などの対象物を、地図上から見つけ出すための方法です。

  1. コンパスを胸の前に持ち、ベースプレートの矢印を目標物に合わせる
  2. リングの矢印が磁針と重なるまでリングを回す
  3. 地図の現在地にコンパスの長い方の側面角を合わせる
  4. 現在地を中心にコンパス自体を回す
  5. リング内の矢印と磁北線が平行になったら止める
  6. 現在地からコンパス側面の延長線上にあるのが目標物

初心者でも使える!おすすめコンパス人気ランキング

ここからは、登山用コンパスとしておすすめの商品を、ランキング形式でご紹介します。

いずれのコンパスも登山者から高い人気を誇り、使いやすく、機能的だと評判のものばかり。

初めてコンパスを購入する登山初心者の方は、まずはここから選んでみましょう。

1位:【シルバ】RANGER NO.3

オイル式でありながら-40~-60℃の寒さの中でも使うことができ、安定性と耐寒性を両立させているマップ用コンパスです。拡大鏡がついているので、地図の細かな部分を見るときにも大活躍。少々価格は高いですが、ひとつ持っていればどのような場面でも活躍してくれます。

2位:【スント】A-10

登山用コンパスの定番とされているのが、スントA-10というコンパス。

シンプルですが登山時に必要な機能はすべて搭載されており、マップ用コンパスとして使いやすいことが人気の理由です。

ドライ式であるため少々針がブレやすいものの精度は高く、初心者向けのコンパスとしておすすめできます。

3位:【モンベル】ルーマゲージ

モンベルのルーマゲージは簡易タイプのコンパスです。

方位磁針と温度計がついており、バッグや首から下げて簡易的に方角を確認するために最適。

「サーモコンパス」の上位モデルとなり蓄光タイプなので、夜間でも見やすいモデルです。小さなコンパスですが精度が高く、方角や温度を正確に知ることができます。

安価なコンパスがどこまで使えるのか検証してみた

おすすめの登山用コンパスを3つご紹介しましたが、100均やamazonなどでもコンパスは購入可能。

最近では「スマホのコンパスで良いのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか?

そこで、安価なコンパスやスマホのコンパスが登山でどこまで使えるのか検証してみました。

100均のコンパスは低山ハイキングなら使える

まずは100均で購入できるコンパスです。ダイソーやキャンドゥ、セリアで販売されていますが、いずれも方位磁石だけの簡易タイプ。

方位は正確に示してくれるので、方位磁針として使うなら問題ありません。低山ハイキングや雪のない低山登山でも使えると思われます。

3種類のコンパスはどれも性能に違いはありませんが、セリアは針と東西南北を示す場所が光ります。蓄光タイプが良い方は、セリアのコンパスを選んでください。

amazonのコンパスは方位磁針として便利

amazonではさまざまなコンパスが販売されていますが、登山用として販売されているものよりも高価な製品が多く見られます。

そこで、amazonのコンパスの中でも安価な「ジッパープル コンパス 875」を例に挙げて検証してみました。磁石が球体になっていることが特徴で、価格は2019年12月時点で660円です。

検証した結果、キーホルダー部分を持ってぶらさげると、比較的安定しており、すぐに方角を指し示してくれました。

方位磁針だけなのでメインのコンパスとしては使えませんが、他のコンパスの補助用として、首やバッグに下げておくと便利に使えます。

スマホのコンパスはケースバイケース

「スマホがあればコンパスはいらない」と思っていませんか?確かにスマホでは登山用GPSアプリが使え、正確に現在地を示してくれます。

地形を見ることもでき、コンパスの使い方を知らなくても簡単に使えるところが大きな魅力。

長野県などでは義務付けられている登山届や下山通知の提出や、GPXデータ収集のためにもスマホは便利です。

しかし、登山計画を立てるときには、紙の地図とコンパスがなければ不便です。

スマホの小さな画面では山の全体像を把握することも難しく、遠方を見るときは画面を動かさなければならないという点もデメリットとなります。

さらに、故障や電池切れで地図が確認できなくなれば、道迷いや遭難のリスクが一気に高まることに。

登山用GPSアプリは簡単に現在地を確認できて便利ですが、紙の地図とコンパスを完全に代替するものではありません。

もしスマホを使うのであれば、簡易的な現在地確認に使用し、必要なシーンでは紙の地図とコンパスも使用できるようにしておきましょう。

まとめ

コンパスは現在地確認のため、進むべき方角を知るため、目標物を地図上から見つけ出すために欠かせないアイテムです。

コンパスを正しく使えるようになることは、道迷いのリスクを軽減させるためのカギ。

また、登山計画を作成するときにも活躍してくれるので、登山をするならコンパスの使い方を覚えることは必須と言えます。

これからコンパスを購入しようと考えている登山初心者の方は、いざ購入してから「使いにくい」と感じないようにそれぞれのコンパスの特徴を把握し、目的に合ったものを選んでください。

同行者がいなくても登山ができるようになるまで、使い方を練習してから登山に挑みましょう。

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