登山を終えたら、記憶が薄れないうちに記録をつけることをオススメします。
理由はいくつもありますが、やはりその時の経験を形に残しておくと、後で振り返った時に成長を実感できるという点が大きいでしょう。
記録といっても労力をかけ過ぎる必要はなく、簡単な備忘録程度でも構いません。
ここでのポイントは反省点を振り返り、次回以降の登山に役立てることです。反省点がある場合は原因と対策を考えましょう。それが成長につながるのです。
デジタル、アナログそれぞれの利点を活かそう
登山の記録を残すに当たっては、どれだけデジタル化が進んでも、アナログならではの利点もあるものです。
そこで、デジタル・アナログのどちらか一辺倒ではなく、双方の利点を活かした運用がベストでしょう。
登山中のこまごまとした雑記程度の記録であれば、メモ帳に書きなぐるだけでよいでしょう。
下山後、本当に必要な部分を抜粋してデジタル文書化すればよいのです。もう一つアナログ記録の活用例としては、コピーした地図に直接メモを書き込んでいくという方法があります。
設定した経路や、目標地点の到達や通過の時間、所要時間などを書き込むのです。
過去の記事「地図とインテリジェンス」でも述べた通り、地図は紙ベースのものを用意すべきですが、その大きな理由の1つがここにあります。
地図に情報を追記していく作業は正にアナログ媒体の真骨頂といえるでしょう。
情報を網羅して自分仕様に仕上がった地図は、プリンタなどでスキャンすればデジタルデータ化と保存の両方が可能です。
最近一番ホットなデジタル媒体といえば、GPSが筆頭格。スマホなどの携帯電話の通信電波とは異なり人工衛星の電波を利用するもので、山間部でも広範囲で利用が可能です。
入山前に電源を入れておけば、下山するまでの位置情報を記録することができます。
デジカメとオンラインアルバムを活用しよう
写真撮影を行う場合、今やフィルム式カメラではなくデジタルカメラがスタンダードであり、もっといえばスマホで代用している人が多いでしょう。
撮影した画像はSNSにアップする人も多いでしょうが、SNSは特定の画像や記事を抽出するには意外と不便な場合があります。そこで、オンラインアルバムの活用を提起します。
グループで登山した場合などにはメンバーだけで画像を共有できるようにパスワードを設定することもできますし、画像専用ということで文章を起こす必要がないのはなんといっても手軽です。
Webで登山の記録を残そう
登山の記録は文書の形式で残してももちろん結構ですが、画像つきで簡単なコメントをつける程度の備忘録を手軽に残すのに役立つのがSNSやブログです。
「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」という概念や用途とは異なりますが、SNS上で非公開の設定にして、自分で振り返るためだけに登山の記録を残す方法もあります。
ブログやホームページで記事を作成するよりもずっと直感的で簡単に作業できるでしょう。
また、ブログは本来“Weblog”の合成語です。Webの履歴、日記といった意味合いであり、やはり記録をつけるのに適しています。
こちらは基本的に第三者が閲覧できるものですので、公開しても差し支えない場合はブログを活用してもよいでしょう。
まとめ
扱いは小見出しでしたが、「デジタル、アナログそれぞれの利点を活かそう」という文言はこの記事の副題でもあります。
登山とは本来、とても地味でアナログ的な作業の繰り返しです。しかしその経験やノウハウを記録し、財産として残していくにはデジタルの技術を活用するのが望ましいでしょう。
一見遠回りに見えても、都度登山の記録を残す方が後で必ず役に立ちます。またデジタル技術の進歩は登山のコツやノウハウを可視化し、共有するのにも大いに役立っています。活用しない手はありません。記録を有効活用し、今後の登山に役立てていきましょう。