登山・山歩き

登山の消費カロリーは?ダイエットに向かない?バテないエネルギー補給の秘訣

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登山はとてつもなくカロリーを消費するスポーツなので、ダイエット効果が見込めると言われることもあります。

しかし確かにエネルギーを使いますが、カロリー不足の状態では危険な状態に陥ってしまう可能性も。

そこで今回は、安全な登山を行うための知識として、消費カロリーとエネルギー補給について解説します。

登山という運動が体にどのような影響を及ぼすのか、正確に把握してから登るようにしてください。

登山で消費するカロリーはどのくらい?

まずは、1回の登山でどのくらいのカロリーを消費するのでしょうか?

消費カロリー量は計算式によって算出できるので、ぜひご自身に当てはめて計算してみてください。

また、最近ではアプリで簡単に知ることもできるため、登山時に使ってみるとわかりやすいでしょう。

カロリー消費量の算出方法

登山でのカロリーを算出するためには、次のような計算式を用います。

カロリー計算式

1分間の消費カロリー(kcal) = 体重(kg) × 0.155(kcal)

この計算式はあくまでも「標準的な傾斜の山を登ったとき」なので目安ですが、体重50kgの方であれば、1分間で約8kcal、3時間で1,395kcalを消費することになります。

体重が65kgなら1,814kcalです。さらに細かく計算する場合は年齢や性別なども考慮して算出しますが、この計算式でおおよその目安は知れます。

1,400kcalと言えばコンビニおにぎり約7個分、カツ丼約1.5人前に相当。

たった3時間でこれだけのカロリーを消費するのですから、登山がいかにカロリー消費の多い運動かわかります。

アプリから消費カロリーを知る方法

最近では、スマホのアプリで消費カロリーを知ることも可能。

例えば「ジオグラフィカ」という登山アプリを使うと、歩いたコースの距離や高度、平均速度などを記録し、消費カロリーを自動的に計算してくれます。

スマホを持っているだけで良いので、登山のときにぜひ使ってみてください。

楽しみながら痩せる!登山で得られる3つのダイエット効果とは?

3時間だけの登山でも相当なカロリーを消費する登山。ダイエットをしたいという方に最適な運動となり得るのでしょうか?

ここからは、登山で得られるダイエット効果について解説していきます。

登山をするだけでカロリーを消費できる

登山で得られるダイエット効果といえば、やはり消費カロリーの多さです。たった3時間登山をするだけで、最初に計算したように多くのカロリーを消費できます。

登山を楽しいと感じられる方にとっては、楽しみながら痩せられるという夢のようなダイエット方法です。

筋肉を鍛えれば基礎代謝アップを狙える

登山では下半身をはじめ全身の筋肉を使うため、自然と筋肉が鍛えられ、基礎代謝アップが狙えます。

基礎代謝量は、人間がじっとしているときに消費するエネルギー量のこと。

年齢とともに基礎代謝量は低下していきますが、筋肉の量が増えるほど消費するエネルギーは増えるため、筋肉量を増やすことで痩せやすい体質になれます。

もちろん、筋肉量の増加はスタイルにも影響を与えるもの。適度な筋肉がついた引き締まった体を目指したいという方にとっても登山は適しています。

有酸素運動による脂肪燃焼効果が得られる

登山は有酸素運動に該当し、長時間に渡って行うことで脂肪燃焼効果が期待できます。

ウォーキングなども有酸素運動ですが、登山はウォーキングよりも強度が高く負荷の大きい運動です。

そのため、日常生活の中でウォーキングを行うよりも効率的に脂肪を燃やすことが可能。

さらに、有酸素運動も基礎代謝を高めるために効果的です。

頻繁に運動をしていると、カロリーの消費能力が高まっていくと言われています。

カロリーの消費能力とは、体内のエネルギー源が尽きたときに、蓄積された脂肪をエネルギーへと切り替える能力のこと。

登山で頻繁に体を動かしていればカロリー消費能力が高まり、脂肪が燃焼されやすい体になると言えます。

登山ダイエットは危険?カロリー消費法として向かない理由

消費カロリーが多く、基礎代謝アップが狙えて、脂肪燃焼効果や引き締め効果も期待できる登山。

しかし、登山でのダイエットは非常に危険。

なぜ登山でのダイエットが危険なのでしょうか?その4つの理由について解説します。

エネルギー補給を抑えた登山は危険!

ダイエットを成功させるためには、「消費カロリー>摂取カロリー」という状態を続ける必要があります。

だからといって、「何も食べないで登山をすれば痩せる」という考えは危険。

登山ではエネルギー補給と水分補給が大切だと言われますが、それは登山でエネルギー補給を怠ると、山の中で倒れて動けなくなってしまうリスクがあるからです。

体の中の糖質が使い果たされるとバテやすくなる

人間が活動するときにエネルギー源となるのは「糖質」です。

エネルギー源である糖質がなくなると、次に体内の脂肪がエネルギーとして使われ始めます。

つまり、脂肪燃焼のためには体内の糖質を使わなければなりませんが、糖質が全くなくなると急に体の動きが鈍くなってきてバテやすくなります。

登山中にバテてしまえば、途中で動けなくなってしまう可能性も。

登山計画が狂って、山頂に辿り着く前に日が落ちてしまう危険性も高まります。

遭難時に備えて脂肪を燃焼させるべきではない

山の中では何が起きるかわかりません。遭難したときに備えて、脂肪はなるべく燃焼させないことが大切です。

もし遭難してしまって食料が尽きたとき、エネルギーとして使えるのは体の中にある脂肪。

本来脂肪というものは、食料が得られないときに備えてエネルギーを溜め込んでいる部分のことです。

登山で脂肪を燃焼させるのは最終手段だと考えてください。

運動強度が高すぎて筋肉量も減少する

運動をすると筋肉が分解されることをご存知でしょうか?

運動中はエネルギーをたくさん消費するため、体は筋肉を分解してエネルギーへと変換しようとします。特に登山で消費されるエネルギー量は非常に多く、脂肪と同時に筋肉量も減ってしまう可能性は高いと考えられます。

必要なカロリーを食べ物から摂取せず、登山でダイエットをしようと考えるとさらに筋肉の分解は進むことに。

体を引き締めて基礎代謝アップを狙うはずが、反対の結果を招くことにもなりかねません。

登山時に摂取するべきカロリー量とは?

登山で体に悪影響が及ばないようにするためには、一体どのくらいのカロリーを摂取するべきなのでしょうか。

体の安全を一番に考えると、消費したカロリーの100%分を摂取することが理想的です。しかし、登山の消費カロリーの多さから、100%の摂取はなかなか難しいもの。

そこで、行動中は消費するカロリーの70%を目安に摂取することをおすすめします。

最初にご紹介した計算式を用いて消費カロリーを計算し、自分が摂取するべきカロリーを把握しておきましょう。

登山でのカロリー摂取におすすめの行動食はコレ!

頑張って食べたとしても、登山中は摂取カロリーよりも消費カロリーの方が上回りがちです。

元気に登山をするためにも、体への影響を最小限に抑えるためにも、ご紹介するような高カロリーの山ごはんを用意するようにしましょう。

行動中でも手軽に食べられる行動食

行動食に求められる要素は、消化吸収が早くすぐにエネルギーとして活用できることと、カロリーが高いこと、そして手軽に食べられることです。

「GI値」の高い食べ物はすぐにエネルギーになりやすく、効率の良い行動食と言えます。

栄養調整食品

栄養調整食品とは、「カロリーメイト」や「シリアルバー」などのことです。

クッキーのようですが非常にカロリーが高く、ビタミン類、ミネラルなどの栄養素も豊富に含む高機能食品。

カロリーメイトは行動食の定番でしたが、ザックの中で押されて崩れやすいという理由から、最近ではシリアルバーが人気です。

栄養調整ゼリー

栄養調整ゼリーとはパックに入っていて、そのまま飲めるようになっているゼリー飲料のことです。

栄養調整食品と同じように、高カロリーで栄養豊富なことが特徴。

栄養調整食品のように噛む必要がなく、同等のエネルギー補給ができるため、手軽さを重視する方に向いています。

固形の食べ物よりも消化・吸収が早いため、いますぐ元気を取り戻したいというときにもおすすめです。

チョコレート

チョコレートはGI値が91と大変高く、エネルギー源として優秀なお菓子です。

口の中ですぐに溶けるため栄養調整ゼリーのように消化・吸収も早く、少量で多くのカロリーを摂取できます。

行動中に食べやすいところも大きなメリット。手早く簡単に、効率よくエネルギーを補給したいというときに大活躍してくれます。

おにぎり

おにぎりは行動食の定番です。

行動食としておすすめされる理由は、以下のことから。

  • 手軽に食べられる
  • 糖質が豊富である
  • カロリーが高い
  • 塩分も同時に摂取できる

お米の栄養素はほぼ炭水化物であり、カロリーも100gで168kcalと高め。具材に塩昆布や梅干しを使えば、汗とともに失われた塩分も補給できます。

ただし、栄養調整ゼリーやチョコレートのように、消化・吸収がスピーディーな行動食ではありません。

おいしい行動食を食べたい、お腹もしっかりと満たして満足感を得たいという方におすすめします。

テント泊向けの高カロリー山ごはん

行動食の次は、テント泊向けの高カロリー山ごはんをご紹介します。

テントを張ってゆっくりと山ごはんを食べるなら、行動食よりも豪盛にしたいものです。

カロリーをしっかりと摂取できて、味覚的にも満足できるものをピックアップしました。

カップ麺やスープ

カップ麺やスープはアウトドアでは定番の食事です。特に肌寒い山頂で食べると、その温かさとおいしさは心に沁みわたるかのよう。

お湯さえ沸かせば簡単に作れて、カップ麺であれば摂取できるカロリー量も申し分ありません。ただし、残ったスープは山の中に捨てないようにしましょう。

缶つまシリーズ

「缶つまシリーズ」とは缶詰にされたおつまみシリーズのことです。

缶詰とは言え味は本格的でおいしく、バリエーションに富んでいて食べ飽きることもありません。

内容量は少ないですが、牛タン焼きやほたるいかの沖漬け、ふぐの油漬けなど豪華なラインナップで、山ごはんとしてもビールのおつまみとしても楽しめます。

フリーズドライ製品

アウトドアで大活躍してくれるのがフリーズドライ製品。

チャーハンやピラフ、カレー、シチュー、中華丼、親子丼など…すべての食事がお湯を注いで1分待つだけで食べられるようになります。

「調理はしたくないけれどカップ麺よりも本格的なご飯が食べたい」という方におすすめです。

ソーセージや冷凍肉

テント泊で調理をする方であれば、ソーセージや冷凍肉を持っていくのも良いでしょう。

保冷剤と一緒に保冷バッグに入れれば山頂まで問題なく持っていくことができ、カレーやシチューを作るときに使えます。もちろん、そのまま焼いて食べても美味。

キャンプ場の開放的な雰囲気の中で食べるお肉は格別ですが、栄養補給の面からも優れた食品であり、登山で傷ついた筋肉を修復するためのタンパク質とカロリーを多く摂取できます。

登山の消費カロリーは標高差も含めて考えよう

消費カロリーの多い登山では、消費する予定のカロリーを計算して、適切にエネルギー補給をすることが大切です。

しかし、登山での消費カロリーは標高差も影響してきます。なだらかな山を登るときと、急勾配の険しい山を登るときを比較すれば、行動時間が同じでも険しい山の方が多くのカロリーを消費することは明白です。

最初に消費カロリーの計算式をご紹介したときに、「標準的な傾斜の山を登ったとき」の場合だとご説明しました。

エネルギーの燃焼にはさまざまな要素が絡むため、登山での消費カロリーを厳密に計算することは困難です。

しかし、急勾配の山に挑むなら、計算式から算出された数値よりも多くのカロリーを消費していると考えて、エネルギー補給をしっかりと行いましょう。

まとめ

登山は非常に消費カロリーの多い運動であり、片道2~3時間でフルマラソンを1回走りきるのとほぼ同じです。

カロリー消費量の多さからダイエットブログでも取り上げられがちな登山ですが、現実的にはダイエット目的で登山を行うことは大変危険なこと。

「登山をしても痩せない!」と嘆く女性がいますが、それは正しいエネルギー補給ができているためです。登山者としては誇るべきことだと言えます。

登山中のカロリー不足は深刻な自体を招きかねないため、エネルギー補給を怠らないようにしましょう。

ちなみに、運動強度から考えると、登山の上りと下りの消費カロリー量はほぼ同じです。下山してからの食事もしっかりと取るようにしてください。

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